「もうこの歳だから」
「今さら始めても……」
「私には無理」
何かをやってみたいと思ったとき、こんな言葉がふっと浮かぶことはありませんか?
誰かに言われたわけでもないのに、自分で自分に言っている。
そして、いつの間にか、
「やってみたい」よりも
「できない理由」の方を探してしまう。
でも、その答え。
本当に「今の私」が出した答えでしょうか?
私たちは、これまでの経験をもとに考えている
私たちの脳は、これまで経験してきたことをもとに、考えたり、判断したりしています。
うまくいったこと。
失敗したこと。
人から言われたこと。
何度も繰り返してきたこと。
そうした経験が積み重なることで、いつの間にか自分なりの「考え方のパターン」ができていきます。
だから、
「私はこういう人だから」
と思っていることの中にも、これまでの経験から作られてきた「いつもの考え方」が含まれているかもしれません。
それが悪いわけではありません。
ただ、
「本当に今もそうなのかな?」
と一度立ち止まってみる。
それだけで、今まで見えていなかった選択肢に気づくことがあります。
「あなたの強みを3つ教えてください」
ここで、ちょっと考えてみてください。
「自分の弱みを3つ挙げてください」
と言われたら、どうでしょう。
「飽きっぽい」
「心配性」
「人前で話すのが苦手」
意外とすぐ出てくるかもしれません。
では、
「あなたの強みを3つ教えてください」
と言われたら?
……。
ちょっと止まりませんか?
私たちは、できていないことや苦手なことには気づきやすいのに、自分がすでに持っている強みには、案外気づいていないことがあります。
自分にとっては普通にできることだからこそ、
「これって強みなの?」
と思ってしまうこともあるんです。
弱みを直すことばかりに、一生懸命になっていませんか?
私たちは子どもの頃から、
「苦手を克服しよう」
「できないところを直そう」
と言われる機会がたくさんありました。
もちろん、苦手なことに向き合う必要がある場面もあります。
でも、成長する方法はそれだけではありません。
人の強みに着目した研究では、弱みの修正ばかりに力を注ぐより、自分がもともと持っている強みを知り、それを活かして伸ばしていくことが、仕事への意欲やパフォーマンスなどにつながることが報告されています。
また、強みを活かせる環境や高いエンゲージメントなどと、ストレスやウェルビーイングとの関係を示した調査もあります。
参考資料:Gallup / CliftonStrengths research
だから、
「苦手なことを全部できるようにしなければ」
と、自分に足りないものばかりを見るのではなく、
「私は何なら自然にできるんだろう?」
「どんなときに力を発揮できるんだろう?」
と考えてみる。
苦手なことは、自分の強みを使って補えるかもしれない。
誰かの力を借りてもいい。
そして、自分がすでに持っているものを、もっと活かしていく。
そんな成長の仕方もあるんです。
自分を知ることは、自分を決めつけることじゃない
「自分を知る」というと、
「私はこういうタイプ」
と分類することのように思うかもしれません。
でも私は、自分を決めつけるために知るのではないと思っています。
「私はこう考えやすいんだな」
「私はこんなことを大切にしているんだな」
「ここは私の強みなのかもしれない」
そうやって自分を少しずつ知っていく。
すると、
「私はこういう人だから無理」
で終わらずに、
「だったら、この強みを使ったらどうだろう?」
「違うやり方ならできるかもしれない」
「誰かに助けてもらえばできるかもしれない」
と、選択肢が増えていきます。
自分を知ることは、自分を小さな枠に入れることではなく、
その枠から少し自由になることなのかもしれません。
未来を描く前に、「今の私」を知ってみる
「これから、どうなりたい?」
「5年後、10年後、何をしていたい?」
未来を考えるとき、つい未来ばかりを見ようとします。
でも、その未来へ向かうのは「今の私」です。
何を大切にしているのか。
どんなときに力を発揮できるのか。
どんな考え方をしやすいのか。
そして、どんな強みをすでに持っているのか。
それを知ったうえで未来を描いたら、
「こうならなければいけない」という誰かの正解ではなく、
「私は、こうしたい」
という未来が、少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
自分を知ることは、
「私はこういう人」と決めることではありません。
これからの自分に、
「こんな選択肢もあるよ」
と教えてあげること。
そして、
自分を知ることは、自分の人生を自分で選ぶことにつながっていく。
私はそう思っています。
「私の場合は?」を、もう少し知りたくなったら
ここまで読んで、
「じゃあ、私の強みって何だろう?」
「私はどんな考え方をしやすいんだろう?」
と思った方もいるかもしれません。
自分のことは、自分が一番わかっているようで、意外と自分では見えていないものがあります。
自分ではまだ気づいていない思考の傾向や強みを、もう少し客観的に知りたい方には、「ブレインアナライザー」という方法もあります。
Wupでは、結果を見て、
「あなたはこのタイプです」
で終わりにはしません。
大切なのは、知ったあと。
「この強みを、これからどう活かそう?」
「今まで弱みだと思っていたことを、違う角度から見たら?」
「これからの私なら、何を選びたい?」
そんなことを一緒に考えていきます。
未来を描くことも大切。
でもその前に、一度「今の私」に目を向けてみませんか?
まずは今日、
「私の強みを3つ挙げるとしたら?」
そんな問いから始めてみてください。
意外な「私」が、見つかるかもしれません。